品質不良が査察のリスクを大きくする

リスク管理ができていない

機器のリスクレベルが低いから FDA の査察はないだろうと思っている会社が多いのも事実。 そこで、なんでそこまでやるの?となってしまいます。 品質不良が発生し、リコールの判断を行った場合、当然ながら査察のリスクは高まり、人体に対するリスクがある場合、緊急査察は覚悟しなければなりません。 だったらリコールをしなければいいというコンプライアンスを無視したマネジメントの判断は、市場からの撤退を意余儀なくされるのは既成の事実です。 FDAはそのこともよく理解していて、MDR報告の判断が法に則って行われているかどうか詳しく査察を行っています。

それだけではなく、自社の製品に関係のないところで火の手は上がります。 FDAが最近特に注目している中国製原料の問題は、中国にわざわざFDAの事務所を開設しなければならないほど事態は深刻になっています。( これは、日本への査察の機会が増える可能性も示唆しています。) FDAの目線は、製品の開発、製造工程のみならず、品質不良が発生した際のリスクを最小限に留める仕組みと不良の改善への取り組みに及び、リコール、アクシデ ントに端を発する査察の場合、当然これらの仕組みがうまく機能しているかどうか査察されます。 品質システムをただの査察対応程度にしか考えていないと、米国市場からの撤退のみならず、医療機器のビジネスからの撤退を余儀なくされるでしょう。 リスクをヘッジするためにも品質システムに対するマインドを変える必要がありますが、それにはトップマネジメントのリーダーシップと会社のコンプライアンス文化が欠かせません。

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