15. MDSAP が日本を潰す

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 ISOの本質を理解し品質改善を常に行っているISO認証企業を見たことがない。かつてISO取得ブームの際、これを取っていればあたかも品質がよくなるとでも言わんばかりの勢いで、今でも経営者はISOの認証を受けているのだからという言い方をされ、売上至上主義で品質にリソースをかけようとしない。そのツケが神戸製鋼に代表される事件だったはずなのに、対岸の火事で他山の石としようとしない。MDSAPも全く同じ道を辿っていて、チェックリスト通りに手順があればよく、本質を理解していないから品質改善などおぼつかない。そのため、問題が発生しリコールを繰り返す。MDの場合、患者の命に直結する大問題だ。結局リコールにより利益さえも失っているということを理解していないのだろうか。他社の経験から学ぼうとする経営者は、マネジメントにこそ問題があると理解し、プロセスを構築しものづくりの上流から品質を確保しようとする。品質へのリソースのかけ方が全く違う。 利益優先の業界の声で規制が緩み、人に命に関わる事件が起こってまた規制が強化される。この繰り返しを歴史は証明している。