FDA査察の前に監査をお願いされる事がよくありますが、監査だけのご依頼はお断りをしています。ISOの文化が色濃く残る会社で監査をしても、単純な質問に答えられない苛立ちと不満だけが募るばかりで、お互いにやっていて無駄だと感じることが少なくないからです。ISO監査では指摘がないのに、あなただとなぜここまで指摘するのかと言われます。FDA査察官や私の質問は単純です。「 手順を説明してください。」「 結果のエビデンスを示して下さい。 」たったこれだけの質問にほとんどの会社は答えられません。さらに悪いことにその現実を受け入れようとされません。しかし、トレーニングを事前に受けていると状況は一変します。「 なるほどエビデンスがないと言うことはこういうことか。。 (・o・) 」「 えっ、手順書通りにやっていないのか? (・O・; 」ISOの定期監査では明らかにされなかったとても単純な、手順書通りにやっていないということに皆さん唖然とされ、とくに経営層はかなりのショックを受けられます。監査は設計からのトレーサビリティーを確認してまいりますが、例えば、出荷場の人達に「 この梱包箱を使用する指示はどこからきているのか?」という質問をするとほぼ答えられません。答えられない箱を私たちは見抜いて質問しているからです。工場ツアーを事前に行いますが、これだけで何ができていないのかプロの監査員ならよく理解できるのです。